作曲家になるには?募集を待つだけがプロへの道じゃない

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このコラムは「作詞・作曲」音楽総合サイト「ウームソング・ドット・クラブ」の無料作曲基礎講座です。さまざまな角度から作詞の基礎や業界の知識などを解説しています。

この講座から、業界に羽ばたく作詞家、公募できらめくアマチュアチュア作詞家、ネット動画で話題の言葉師、作詞を生涯学習にする先輩……を排出したいと意気込んでいます。

著者は、ウームソングの主宰・野口義修 です。 どうぞよろしくお願いいたします。

WooM(ウーム)!!!!!

 

作曲家になるにはどんな方法があるのか

五線紙

野口は、ほぼ40年も音楽の現場にいました。というか今もいます。作家であり、プロデューサーであり、著者であり……さまざまなベクトルで活躍してきました。その中で一番多く頂いた質問があります。それは……

どうすれば作曲家になれますか?

……という質問です。

年齢を問わず、この質問や相談が一番多かったです。または、シンガーソングライターや、編曲家(アレンジャー)になりたいという質問もありました。

でも、よく考えてみてください。今活躍している作曲家の方々は、それぞれプロになるまでまったく同じ道を歩んできたでしょうか?作曲家が100人いれば、作曲家になるための100通りのルートがあったはずです。

作曲家を目指すのであれば、今活躍しているプロの作曲家の軌跡を知ることが一番の近道です。ここでは、野口が実際に見てきた作曲家になるまでの道のりや、プロになるための方法をご紹介いたします。全部で5つです。

  1. 音楽大学や専門学校に入る
  2. レコード会社や作家事務所系の作家コンテストに参加
  3. 出版社などに作品を送る・持ち込む
  4. インターネットで作品を配信する
  5. アーティストとしてデビュー後プロの作詞家に

 

音楽大学や専門学校に入る

音楽大学の教室

一口に作曲家といっても、音楽性やジャンルによって、原点はさまざまです。クラシック系の作曲家は、ほぼほぼ音大を経験した方が多いと想います。経験と書いたのは、卒業だけでなく中退の方も含めての話です。クラシックもポップスもこなす坂本龍一さんは、 東京芸術大学大学院修士課程! という華やかな経歴ですよね。

音楽の専門学校も、全国に本当にたくさん数があります。そこから、プロの作曲家になった方も多いです。野口は、20年間ほどヤマハ音楽院という専門学校(旧 ネム音楽院)で作曲を教えていましたが、そこからは、きら星の作曲家、ヒットメイカーが育っています。

一方、ポップスの場合は、学校に関係なく才能で勝負する方の方が多い印象です。「上を向いて歩こう」の中村八大さんは早稲田大学。「北の宿」の小林亜星さんは慶応大学。アイドルに多彩な楽曲を提供しているヒャダインさんは京都大学。日本で最も多くヒットを持つ作曲家、筒美京平さんは青山学院大学……と、(なんだか高学歴の例ばかりでしたが)音大以外の方が圧倒的に多い印象です。

中高生の方からも、「どうすれば作曲家になれますか?」と、よく質問を受けますが、今は学業やクラブなどに精を出すことで知性や感性を鍛えることが大事とアドバイスしています。 

たしかに、音楽大学や専門学校を卒業している作曲家は多いですが、一般大学卒で作曲家として活躍されている方はたくさんいます。こうした方々は、これからご紹介する4つの方法でプロになっていることも多いです。

 

レコード会社や作家事務所系の作家コンテストに参加

音楽コンテスト

そんなに頻繁ではありませんが、レコード会社や作家事務所、芸能プロダクションなどが、作家を募集することがあります。ネットで「作曲家 募集」「作曲家 オーディション」……というキーワードで検索すると、いくつもヒットします。

こういった募集の多くは、打ち込みで完全なデモテープが制作できる作曲家、トラックメイカーなどを募集しています。楽譜の能力はなんとでもなるという感覚です。

作曲家を目指すのであれば、こうした情報には常にアンテナを張っておき、見つけたら即応募するくらいのスピードが大切です。ただ、情報が古かったり、あまり信頼できない会社の募集だったりする場合もありますから、主催者のホームページをよく見たり、会社名で検索してみるなど慎重に対応しましょう。

当サイト「ウームソング・ドット・クラブ」では、信頼できるオーディションがあれば、積極的に紹介していきます。

 

出版社などに作品を送る・持ち込む

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定番中の定番ですが、作品を作家事務所や出版社などに送るという方法があります。まずは、10作品程度の歌詞集を作り、作家事務所や出版社に送ります。ネットで調べれば作品集やデモテープを年中、受け付けているところがいくつかあります。

野口が YAMAHA でディレクターをしていた頃、YAMAHA には数え切れないデモテープや作品集が送られてきていました。実際に、その中からディレクターやプロデューサーの目に留まりプロとしてデビューした人もいました。

そうです。プロになった人は何も特別な方法を使った訳ではなく、こうした当たり前の方法からプロへのチャンスを掴んでいるのです。もしかすると、はじめての送付だったかもしれませんし、100回目の送付でやっと手にしたチャンスだったかもしれません。

ここで間違いなく言えることは、プロになった人は皆、行動を起こしているということです。行動することに躊躇していては、夢の実現などありえません! 

 

インターネットで作品を配信する

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自分の作品をインターネット上にアップロードしましょう! 見てもらえる可能性は凄く小さいかもしれませんが、ゼロではありません。

何も、手の込んだサイト・ホームページを作らなくてもいいのです。YouTube やニコニコ動画などの動画サイトに作品をアップするだけならすぐにできます。※ジャスティン・ビーバーは YouTube にアップロードしたカバー動画に火が付きプロデビューしました。

見てもらえる可能性を上げるためには、そのまま CDリリースできるくらいのクオリティーが求められます。プロを目指して、これから勉強したり機材を買おうという方は、ぜひ業界から求められる水準の高さを意識しながら、楽曲制作をしてください。

アマチュアで頑張ろうという方も、インターネットを活用してみてください。世界中から想わぬリアクションが届く可能性もあります。

 

アーティストとしてデビュー後プロの作詞家に

アーティストとしてデビューした後、プロの作詞家になるパターンもあります。昔あったヤマハのポプコンや、レコード会社系のオーディションで、バンドやシンガーソングライターとして受賞。プロデビューし、後に作詞家としても活動というパターンです。

あるいは、ライブハウスでの活動が注目されデビューし、後に作詞家というパターンもあります。というより、このパターンが一番多いですね。しかし、そんなラッキーな人はそうはいません。現実は厳しいのです(汗)。

それでも、みなさんよくご存じの、作曲家・見岳 章(みたけ あきら)さんは、テクノ系のバンド「一風堂」でデビューし、解散後、作曲家に転身しましたよね。

見岳章

作曲家・見岳 章(みたけ あきら) 写真 左

見岳さんは、作詞家の秋元康さんと組んで「川の流れのように」を作曲したことでも有名です。ちなみに、一風堂は『すみれ September Love』の大ヒットがあります。

 

作曲家になるために必要なエッセンス

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作曲家になるために必要なエッセンスをまとめました。どれも作曲家の基礎になるものばかりです。

センス

センスは、本来生まれ持ったものですが、人の何倍も音楽を聴き、歌詞を読み、たくさん歌を歌えば、自然に身につくものでもあります。センスは学べるのです!

ある程度の楽器力

できれば、ギターかキーボード! 和音が演奏できる楽器をぜひマスターしましょう。楽器が出来るといっても、歌の伴奏が出来る程度で OK です。人前でバリバリ演奏する能力は必ずしも必要ではありません。

最近は、音楽ソフトもある意味、楽器のような存在です。コードを入力すれば自動で演奏してくれますから、PCスキルも欲しいですね!!

最低、弾き語りができるようになると、作曲の扉は、簡単に開いてくれますよ! 

音楽力

作曲家なりの音楽の聴き方をしましょう! メロディーを把握する力。音楽ジャンルの知識。リズムやグルーブを感じる力……などなど音楽全般の知識や経験値を身に付けたいですね。そもそもよいメロディーを感じる力は必須です! 楽譜も読めた方がいいです。

でも、目指す音楽によっては、楽譜無しで作曲も可能です! 毎回例に出すのですが、ポール・マッカートニーもジョン・レノンも楽譜とは無縁でした。読みも書きも出来ません。でも、素晴らしいメロディーは作れるし、楽器も抜群に上手いのです! 

楽譜が苦手だから、作曲は無理と諦めていた方は、考え方を変えてくさい!! 

アンテナ力

アンテナが鈍い人は、作家では大成しません。人の何倍も、情報を吸収しようとする意気込みが大事です。面白そうなことやハッと想ったニュースは、すぐにメモします。いつか、それが作品になるかもしれません。アンテナの高さは、好奇心の高さと比例します。

 

曲を作る意味とは

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あなたが曲を書く意味は何でしょうか。曲を書いている人、書こうと思っている人は、なぜ作曲をしようと思ったのか想い出してみてください。

 

夢みる印税生活をおくりたい

お金

お金持ちになりたい! 全然、ありですね。むしろ普通です。「なぜギター(バンド)を始めたか?……異性にモテたかったから」と同じく、いい生活をしたい! という想いは、多くの音楽家の音楽の出発点にあったはずです。

実際の印税は、シングル1枚売れて数円! といった金額ですから、豊かな生活のためには驚くほど売れないと難しいです(涙)。

しかし、著作権は様々なところで、作家に恩恵をくれるんのですよ! 本に歌詞が載った・有線で流れた・TVなどでオンエア・ライブで演奏された・結婚式場や美容院で流れた・iTunes などでダウンロード販売された……すべてが印税の対象になります。

しかも、自分が亡くなった後も、50年間はその権利が生きていて、孫子にその権利が引き継がれます。印税生活は決して夢物語ではありません。

 

自己の存在意義を曲に託したい 

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メロディーは、言葉のない文学です! しかし、そこに歌詞やサウンドが乗り歌われることによって、時や場所をこえて人々の心に伝わっていきます。人として人生をかけて取り組むに値する仕事です! 

メロディーのワンフレーズに、そしてリズムに、自分を表現し、自分の生きた証を封じ込めることが出来るのです! まさに自己存在の意義を確かめられるアートです!

 

バンドのボーカルで曲を書かされる

音楽バンド

現在、バンドをやっている人も多いと想います。CD販売やダウンロード販売が伸び悩んでいる昨今、ライブだけは活況だそうです。

デジタル時代の反動か? YouTube 全盛のアンチテーゼか? 生の音でアーティストとファンが触れあうライブやコンサートは、音楽の本質に一番近いメディアなのでしょうね!

……で、バンドですが、リズム隊がカッコ良いサウンドを組み立てて、あと歌詞とメロディーは、ボーカルさんに丸投げ! というパターンが非常に多いのです。

ボーカリストは、歌えるだけでなく、メロディーを生み出す能力も要求されるのですね。どんなにカッコ良いサウンドも、メロディーが幼稚でバックと合わない流れだったら……アウトですよ!!

もし、あなたのメロディーでヒットしたら、作曲家としてクレジットされるのですよ! 素晴らしい名誉なことです。これは頑張るしかないですね。……もちろんバックを作ったメンバーも作曲家として共作扱いになります。

 

公募で受賞したい

賞状

公募やコンテストで受賞すると、賞金もあり、華やかな授賞式もあり、それはもう幸せな気持ちで心が満たされます。日本には、ありとあらゆるジャンルに公募があります。

童謡の公募、自治体の歌公募、社歌や園歌、校歌の公募……作詞の公募もいろいろです。どれも「名誉という賞品」がついてきますね!

しかし、メロディーを対象とした公募は、歌詞の公募と比べてあまり多くはありません。

 

生涯学習としての作詞

学習机

生涯学習という言葉が、メディアに登場して20~30年ほどでしょうか。人は本来、学ぶことの大好きな生きものです。でも、子どもの頃は、勉強嫌いが基本でしたよね…。

それは、学びの面白さが伝わるような教育が日本になかったからかもしれませんし、ある程度、経験値を積まなければ学びの本来の楽しさには気付けないからかもしれません。

だから、学びの面白さを死ぬまで楽しめるように、生涯学習という言葉が登場してきました。高齢化の風潮ともシンクロしています。とにかく、学ぶことで、年を重ねても向上心が保て、同好の仲間と触れあえ、心に感動をキープ出来るのです。

作詞や歌づくりの場に年齢制限はありません! 誰でもメロディーで感動を手に入れられます! 高齢になって作曲を学び始める方も多く、最近では特にその傾向が目立ちます。

それは、会社の仕事で PC を触ってきた年代が、今、定年でリタイヤしているからです。彼らは、ある程度の PCスキルを持っているので、DTM(デスク・トップ・ミュージック)やDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)に、スッと移行できるのです!

若い世代にも同じことが言えますが、これからは増々、スマホやタブレットでも音楽ができるようになります。作曲へのハードルが、どんどんどんどん低くなっています。

1億人、作曲家時代到来。作曲をはじめよう!

 

まとめ

作曲家に必要なものや、作曲家になるにはどうすればいいのか、お分かりいただけたでしょうか。曲を書く意味を再確認したら、後は行動するだけです。

作曲講座ステージ2メロディーってなんだろう?作曲を始めるために必要なメロディーの基礎から、具体的な作曲テクニックに入っていきます。

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野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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