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作詞家になるには?プロになる方法は一つじゃない
- 2016/10/15
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このコラムは「作詞・作曲」音楽総合サイト「ウームソング・ドット・クラブ」の無料作詞基礎講座です。さまざまな角度から作詞の基礎や業界の知識などを解説しています。
この講座から、業界に羽ばたく作詞家、公募できらめくアマチュアチュア作詞家、ネット動画で話題の言葉師、作詞を生涯学習にする先輩……を排出したいと意気込んでいます。
著者は、ウームソングの主宰・野口義修 です。 どうぞよろしくお願いいたします。
WooM(ウーム)!!!!!
目次
作詞家になるにはどんな方法があるのか
野口は、ほぼ40年も音楽の現場にいました。というか今もいます。作家であり、プロデューサーであり、著者であり……さまざまなベクトルで活躍してきました。その中で一番多く頂いた質問があります。それは……
どうすれば作詞家になれますか?
……という質問です。
年齢を問わず、この質問や相談が一番多かったです。でも、よく考えてみてください。今活躍している作詞家の方々は、それぞれプロになるまでまったく同じ道を歩んできたでしょうか?作詞家が100人いれば、作詞家になるための100通りのルートがあったはずです。
作詞家を目指すのであれば、今活躍しているプロの作詞家の軌跡を知ることが一番の近道です。ここでは、野口が実際に見てきた作詞家になるまでの道のりや、プロになるための方法をご紹介いたします。全部で4つです。
- レコード会社や作家事務所系の作家コンテストに参加
- 出版社などに作品を送る・持ち込む
- インターネットで作品を配信する
- アーティストとしてデビュー後プロの作詞家に
レコード会社や作家事務所系の作家コンテストに参加
そんなに頻繁ではありませんが、レコード会社や作家事務所、芸能プロダクションなどが、作家を募集することがあります。ネットで「作詞家 募集」「作詞家 オーディション」……というキーワードで検索すると、いくつもヒットします。
作詞家を目指すのであれば、こうした情報には常にアンテナを張っておき、見つけたら即応募するくらいのスピードが大切です。ただ、情報が古かったり、あまり信頼できない会社の募集だったりする場合もありますから、主催者のホームページをよく見たり、会社名で検索してみるなど慎重に対応しましょう。
当サイト「ウームソング・ドット・クラブ」では、信頼できるオーディションがあれば、積極的に紹介していきます。
出版社などに作品を送る・持ち込む
定番中の定番ですが、作品を作家事務所や出版社などに送るという方法があります。まずは、10作品程度の歌詞集を作り、作家事務所や出版社に送ります。ネットで調べれば作品集やデモテープを年中、受け付けているところがいくつかあります。
野口が YAMAHA でディレクターをしていた頃、YAMAHA には数え切れないデモテープや作品集が送られてきていました。実際に、その中からディレクターやプロデューサーの目に留まりプロとしてデビューした人もいました。
そうです。プロになった人は何も特別な方法を使った訳ではなく、こうした当たり前の方法からプロへのチャンスを掴んでいるのです。もしかすると、はじめての送付だったかもしれませんし、100回目の送付でやっと手にしたチャンスだったかもしれません。
ここで間違いなく言えることは、プロになった人は皆、行動を起こしているということです。行動することに躊躇していては、夢の実現などありえません!
インターネットで作品を配信する
自分の作品をインターネット上にアップロードしましょう! 見てもらえる可能性は凄く小さいかもしれませんが、ゼロではありません。
何も、手の込んだサイト・ホームページを作らなくてもいいのです。YouTube やニコニコ動画などの動画サイトに作品をアップするだけならすぐにできます。※ジャスティン・ビーバーは YouTube にアップロードしたカバー動画に火が付きプロデビューしました。
せっかくアップするなら、歌詞だけではなく作曲できる仲間と組んで曲にして映像も付けるのが理想です。曲も映像も付ける……今の自分には無理じゃん! そう想うのは少し早いです。
曲はネットにアップされているインスト曲(歌詞の無いメロディーだけの曲)を探して、それに歌詞を乗せて作者に読んで貰うとか……考えれば、手はいろいろあります。映像だってアニメを作らなくてもスマホで動画を撮影したっていいのです。
最悪、曲も映像もつけられそうになければ、歌詞だけアップしても OK です。facebook でも無料で使えるブログでも何でもいいのです。どのサービスを使えばいいか迷ったら、全部使ってみるくらいの意気込みが必要です。
アップしなければ可能性はゼロです。できると信じてアクションを起こしてください!
アーティストとしてデビュー後プロの作詞家に
アーティストとしてデビューした後、プロの作詞家になるパターンもあります。昔あったヤマハのポプコンや、レコード会社系のオーディションで、バンドやシンガーソングライターとして受賞。プロデビューし、後に作詞家としても活動というパターンです。あるいは、ライブハウスでの活動が注目されデビューし、後に作詞家というパターンもあります。
みなさんよくご存じの、作詞家・松本隆さんは、ロックバンド「はっぴいえんど」でデビューし、解散後、作詞家に転身しましたよね。
でも、自分は演奏も歌もダメだから……という人は、ライブハウスに足を運び、自分の歌詞集を気に入ったバンドや、ライブハウスのオーナーさんに手渡すという方法もあります。これはある意味、持ち込みですよね。
さあ、早速、歌詞を書き始めましょう!
作詞家になるために必要なエッセンス
作詞家になるために必要なエッセンスをまとめました。どれも作詞家の基礎になるものばかりです。
センス
センスは、本来生まれ持ったものですが、人の何倍も音楽を聴き、歌詞を読み、たくさん歌を歌えば、自然に身につくものでもあります。センスは学べるのです!
語彙・文法・文章力
これも学びしかありません。本を沢山読んでいる人は、語彙など豊富でしょうが、歌詞に使える言葉は、本だけでは不充分です。ストーリーの構築力も大切です。最低、自分の感動を言葉に出来る語力を身に付けましょう。歌詞ならではの、言葉力を学びましょう
音楽力
作詞家もミュージシャンです。言葉の世界だけで成り立つほど、甘くはありません。メロディーを把握する力。音楽ジャンルの知識。リズムやグルーブを感じる力……などなど身に付けたいですね。そもそもよいメロディーを感じる力も大事です。作詞家ならではの、音楽力を学びましょう。
アンテナ力
アンテナが鈍い人は、作家では大成しません。人の何倍も、情報を吸収しようとする意気込みが大事です。面白そうなことやハッと想ったニュースは、すぐにメモします。いつか、それが作品になるかもしれません。アンテナの高さは、好奇心の高さと比例します。
歌詞を書く意味とは
あなたが歌詞を書く意味は何でしょうか。歌詞を書いている人、書こうと思っている人は、なぜ作詞をしようと思ったのか想い出してみてください。
夢みる印税生活をおくりたい
お金持ちになりたい! 全然、ありですね。むしろ普通です。「なぜギター(バンド)を始めたか?……異性にモテたかったから」と同じく、いい生活をしたい! という想いは、多くの音楽家の音楽の出発点にあったはずです。
実際の印税は、シングル1枚売れて数円! といった金額ですから、豊かな生活のためには驚くほど売れないと難しいです(涙)。
しかし、著作権は様々なところで、作家に恩恵をくれるんのですよ! 本に歌詞が載った・有線で流れた・TVなどでオンエア・ライブで演奏された・結婚式場や美容院で流れた・iTunes などでダウンロード販売された……すべてが印税の対象になります。
しかも、自分が亡くなった後も、50年間はその権利が生きていて、孫子にその権利が引き継がれます。印税生活は決して夢物語ではありません。
自己の存在意義を歌に託したい
歌詞は、俳句や短歌と並ぶ、言葉数が少ない文学です。しかし、そこにメロディーやサウンドが乗り歌われることによって、時や場所をこえて人々の心に伝わっていきます。人として人生をかけて取り組むに値する仕事です!
歌詞の一行一行に、そしてその行間に、自分を表現し、自分の生きた証を封じ込めることが出来るのです! まさに自己存在の意義を確かめられるアートです!
バンドのボーカルで歌詞を書かされる
現在、バンドをやっている人も多いと想います。CD販売やダウンロード販売が伸び悩んでいる昨今、ライブだけは活況だそうです。
デジタル時代の反動か? YouTube 全盛のアンチテーゼか? 生の音でアーティストとファンが触れあうライブやコンサートは、音楽の本質に一番近いメディアなのでしょうね!
……で、バンドですが、リズム隊がカッコ良いサウンドを組み立てて、あと歌詞とメロディーは、ボーカルさんに丸投げ! というパターンが非常に多いのです。
ボーカリストは、歌えるだけでなく、歌詞に対する感性も要求されるのですね。どんなにカッコ良いメロディーも、歌詞が幼稚で稚拙で無意味で非常識だったら……アウトです!!
もし、ボーカルのあなたの歌詞でヒットしたら、作詞家としてクレジットされるのですよ! 素晴らしく名誉なことです。これは頑張るしかありません。
公募で受賞したい
公募やコンテストで受賞すると、賞金もあり、華やかな授賞式もあり、それはもう幸せな気持ちで心が満たされます。日本には、ありとあらゆるジャンルに公募があります。
童謡の公募、自治体の歌公募、社歌や園歌、校歌の公募……作詞の公募もいろいろです。どれも「名誉という賞品」がついてきますね! 公募で受賞するために歌詞を学んでいる人はとても多いです。
生涯学習としての作詞
生涯学習という言葉が、メディアに登場して20~30年ほどでしょうか。人は本来、学ぶことの大好きな生きものです。でも、子どもの頃は、勉強嫌いが基本でしたよね…。
それは、学びの面白さが伝わるような教育が日本になかったからかもしれませんし、ある程度、経験値を積まなければ学びの本来の楽しさには気付けないからかもしれません。
だから、学びの面白さを死ぬまで楽しめるように、生涯学習という言葉が登場してきました。高齢化の風潮ともシンクロしています。とにかく、学ぶことで、年を重ねても向上心が保て、同好の仲間と触れあえ、心に感動をキープ出来るのです。
高齢になって、作詞を学び始める方はとても多いです。作詞や歌づくりの場に年齢制限はありません! 誰でも作詞で感動を手に入れられます。
歌詞を書く喜び 感動を言葉に!
まとめ
作詞家に必要なものや、作詞家になるにはどうすればいいのか、お分かりいただけたでしょうか。歌詞を書く意味を再確認したら、後は行動するだけです。
作詞講座ステージ2歌は出だしの一行で決まる!作詞一行フレーズのテクニックから、具体的な作詞テクニックに入っていきます。
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