世界一の音痴!?フローレンス・フォスター・ジェンキンスの素晴らしき世界

このコラムを読むと約4分でボイストレーニングを受けたくなります

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このコラムでは、世界一の音痴として有名なフローレンス・フォスター・ジェンキンスの素晴らしき世界を紹介します。

追記<2016年12月1日~2日 全国で映画「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」が公開されます!>

作詞家、作曲家、シンガーソングライターを志す皆さん! プロデューサーを志す皆さん! そして、音楽を愛する皆さん!

大切なのは気持ちです!!

WooM(ウーム)!!!!!

 

 

フローレンス・フォスター・ジェンキンスとは?

野口が小学生の頃、家で定期購読していた「暮らしの手帖」のレコード紹介かなんかのコーナーに、世界一の音痴の歌手! という衝撃的(笑)なアルバムの紹介がありました。

その音痴は女性で、小さな写真が掲載されていましたが、それもインパクトがありました。

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それ以来、ずっと僕の頭の中に世界一音痴というキーワードが残っていたのです。しかし、実際の歌は聴けずに、何十年も経ってしまいましたが、YouTube のおかげで、その歌唱を聴くことができました。

Wikipedia によると、その歌手=フローレンス・フォスター・ジェンキンス(1868年7月19日 – 1944年11月26日)は、自分の歌唱力について音痴であるという事実を全く認めていなかった、というか理解できていなかったようです。

小さい頃からピアノを習い、大人になってからはピアノの先生もしていたようです。そちらの音感はどうなのでしょうね?

そして、お父さんが亡くなると、その遺産で念願だったオペラ歌手の勉強を始めたそうです。どんなソプラノ歌手よりも上手く歌えると信じていたのです。

WIKIPEDIAには、

彼女の演奏したレコードを聴くと、ジェンキンスは音程とリズムに関する感性がほとんどなく、極めて限られた声域しか持たず、一音たりとも持続的に発声できないこと、伴奏者が彼女の歌うテンポの変化と拍節の間違いを補って追随しているのがわかる。

にもかかわらず、彼女はその型破りな歌いぶりで大変な人気を博した。聴衆が愛したのは音楽的能力ではなく、彼女の提供した楽しみであった。音楽批評家たちは、しばしば彼女の歌唱を皮肉まじりに説明し、それがかえって大衆の好奇心を煽る結果となった。

しかし、彼女はコンサートを続けながら、レコードも出し、76歳の時にはシンガーの夢の舞台「カーネギーホール」でリサイタルまで開きました。

では、ここで彼女の歌を聴いてみましょう。彼女が軽やかにバッハを歌っています。

フローレンス・フォスター・ジェンキンスが歌うバッハ

フローレンスの魔法の歌声にウットリです。皆さんはいかがでしたか?

お次は、モーツァルトの魔笛「夜の女王のアリア」コロラトゥーラというソプラノ・ボーカルの超絶技巧を使うことで知られている歌曲ですね。

Wikipedia より楽譜を引用します。

 

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高い、高すぎる…。

どうやってこの曲を歌いこなすのか? 実際の歌唱を聴いてみましょう。50秒くらいから、上記の楽譜の部分が始まります。

フローレンス・フォスター・ジェンキンスが歌う「魔笛」(夜の女王のアリア

アナログ・レコードのプチプチが哀愁をかき立てますね。

耳のいい、音程感も抜群なミュージシャンやシンガーさんが、当サイトにたくさんいらっしゃいますが……そんな皆さんにも、フローレンスのズレ方の心地よさは、きっと伝わるのではないでしょうか?

クスッと笑いながら、お楽しみいただけたかと思います。おそらく、彼女は人間的な魅力のある、ステキな人であったに違いありません。

そんな、彼女の CD をご紹介します。

タイトルはなんと「ハイCsの殺戮」オリジナル・レコーディング

高音の C(ド)は、上記の楽譜の一番高い音(上第2線)なんと、その殺戮です。日本語だけの Joke かと思いきや、オリジナルの CD のタイトルでも、マーダー(殺人)となっています。


そして、「人間の声の栄光????」というアルバム。栄光に?が4つもついていますね。

 

映画公開!!

さて、本日、僕の幼い日のふとした思い出から、フローレンス・フォスター・ジェンキンスと再会し、その歌声に魅了された野口ですが、いろいろ検索をかけていったら、なんと2016年8月アメリカで、彼女の映画が公開されることを知りました。

映画を知って、このコラムを書き始めたのではありません。何十年も前の思い出が、今月、アメリカ公開の映画の話題につながったのです!! これは、奇跡の呼び寄せでしょうか? そんな気持ちになっています。 

日本での公開は、2016年5月時点では、まだ、未定らしいですが、映画の紹介動画(トレーラー)が先月アップされていましたので、それをここで紹介いたします。

英語が苦手な方でも、表情や雰囲気だけで、この映画の面白さは、十分理解できると想います。

映画の紹介映像

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なんと、メリル・ストリープとヒュー・グラントの共演というゴージャスな配役! きっと素晴らしい映画でしょうね。間違いないと想います。日本での公開を強く希望します!!

追記<2016年12月1日~2日 全国で映画「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」が公開されます!>

ちなみに、関連情報ですが……メリル・ストリープは、1999年公開の「ミュージック・オブ・ハート」(Music of the Heart)いうアメリカの音楽映画で主演を演じています。

主人公が荒れた小学校の臨時教師となり、子供たちにバイオリンを教えることでお互いに成長していく姿を描いた作品でした。

かなり、感動的な映画で、2000年第72回アカデミー賞 主演女優賞・オリジナル歌曲賞にノミネートされました。これも、時間があるときなど、ご覧になってはいかがでしょうか?

 

まとめ

音痴だろうが勘違いだろうが、自分を、そして音楽を真剣に信じて表現すれば、人の心を打つパフォーマンスができる!

それができる人は、きっと魅力的な人です。映画を早く観たいですね!

野口 義修

投稿者プロフィール

音楽プロデューサー。
ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。
あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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