オ音……オーケストラ、オフマイク、オムニバスな音楽用語辞典

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ちょっと笑えてよく分かる作詞作曲の音楽辞典「ミュージクショナリー」

ポピュラー音楽の作詞・作曲に必要な重要単語をウームソング・ドット・クラブ流に楽しく分かりやすく面白く解説します。

今回は「オ」です。

解説は、「作曲本(シンコーミュージック)」「楽しく学べる作詞作曲(ナツメ社)」などのベストセラーの著者、野口義修です。日々、単語も増えていきますので、時折、お立ち寄り下さい。

言葉が分かれば、音楽はもっと楽しい!

WooM(ウーム)!!!!!

 

オーケストラ(英語:Orchestra)

管弦楽、または管弦楽団のこと。管楽器、弦楽器、打楽器などで構成される大編成楽団。オケと省略されることが多い。

最近は、打ち込みで迫力がありリアリティもあるオーケストラサウンドが再現できるようになった。そのため人間が演奏するオーケストラを「生オケ」と呼ぶことがあります。

【用例】

「●●さんのオケ・アレンジは、クラシカルでカッコ良いね!」 
「ビートルズの『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』では、正装した40名のオーケストラ・メンバーが招集されました」

【同義語】

「交響楽団」、「管弦楽団」、「シンフォニーオーケストラ」、「フィルハーモニー」、「フィル」、「フィルハーモニー管弦楽団」、「フィルハーモニー交響楽団」「フィルハーモニーオーケストラ」などいろいろな呼び名がありますが、ほぼ同じような意味で使われています。

 

オーケストレーション(英語:Orchestration)

オーケストラ・アレンジ。管弦楽編曲のこと。スコアリング(Scoring)ともいいます。

オーケストレーションの編曲楽譜が「総譜(そうふ)」または「スコア(Score)」で、指揮者はそれをみて指揮をします。

 

オマージュ(仏語:Hommage)

尊敬。敬意。賛辞。献辞。英語では、リスペクト(respect)がそれにあたります。

【参考】

プロのアーティストでも、原曲によく似た楽曲を発表する(してしまう)ことがあります。似すぎて盗作問題になることもありますね。

その際、

  • 原曲を面白おかしく引用し、時に批判精神や風刺、皮肉の想いを込めたものをパロディーと呼びます。ただ単に、似ているだけではパロディーたりえません。
  • 原曲の作者や奏者に、尊敬の念を持ち、似せることで賛辞を贈ることを、オマージュと呼びます。ただ単に、似ているだけではオマージュたりえません。

【蛇足】

Bメロディーがまったく浮かばなかったから、ストーンズを適当にオマージュしておいたよ。イントロはクイーンから、間奏はクラプトン、エンディングは「ヘイジュード」のコード進行をオマージュしちゃったけど、分かるかなぁ? バレないよね! バレたらパロディーってことで、笑ってすまそうよ。

……は、ダメ!

 

オープン・ハーモニー(英語:Open Harmony)

和音の各構成音間の間隔(度数)を広く取って、ゆったりと響かせるハーモニー。開離(かいり)とも呼びます。反対語は、クローズ(クローズド)・ハーモニー密集(みっしゅう)

  • オープン・ハーモニー
  • クローズ・ハーモニー

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おかず(英語:Fill in,Fills)

詳しくは、フィルインの項を見てくださいね。メロディーを主食と考えたときに、メロディーとメロディーの間に挿入する、短いメロディーのフレーズやドラムのリズムなどをおかずと呼びます。

 

音頭(おんど)

ミュージクショナリー音楽辞書的には、大きく二つの意味があります。

  1. 盆踊りや秋祭りなど……沢山の人々が歌にあわせて踊ること。また、その踊りや歌を音頭といいます。
  2. 大勢で歌うときなど、一人が最初に先導して歌い、調子をとること。

【参考】

Jポップの世界で音頭の巨匠といえば……大瀧詠一さんを想い出します。

大滝詠一 – クリスマス音頭

趣味趣味音楽の巨匠「大瀧詠一」に学べ! ←大瀧音頭の最高峰「イエローサブマリン音頭」はこちらで紹介しています。

そして、ジャパニーズ・ファンクといっても過言でなし、河内音頭! 凄まじいぷプログレ音頭の世界。

中村美律子 – 美律子の河内音頭

 

オブリガート(イタリア語:Obbligato)

主旋律を引き立てるためにメロディーとメロディーの間に挿入される短いフレーズのこと。「おかず」とほぼ同義。

ポピュラーの現場では、「オブリ」と省略して使われる。

【蛇足】

「ギターの「オブリ」がちょっと派手すぎるので、もうすこし「コブリ」でお願いします」

……とアレンジャーがレコーディング現場で言おうものなら、その後の展開は予断を許さない状況となるでしょう! 爆笑に包まれるか、沈黙が訪れるか……一重にアレンジャーさんの人徳にかかっています(笑)。

 

オスティナート(イタリア語: Ostinato)

オーケストラやバンドの中で、あるパートが、一定の音型(パターン)を繰り返して演奏すること。オーケストラ曲では、ラヴェルの「ボレロ」が有名。もともと、オスティナートには、「執拗な、頑固な」という意味があります。

ポピュラーでは、リフ(Riff)と呼びます。

【参考】

こんな作詞作曲してみたい!WooM が勝手に推薦するとても楽しい冗談音楽で「死ぬほどヘタクソなBolero」を紹介しています。爆笑です。

 

オフマイク(英語:Off Mic)

マイク録音の際、音源とマイクの位置を遠くにすること。マイクを近づけての録音は、オンマイクと呼びます。

マイクの位置、距離で、音色や音像がまるで変わってしまうので、マイクセッティングはエンジニアさんの腕の見せ所となります。

また、上手いボーカリストが、歌唱のニュアンスやダイナミックス(強弱)をマイクの使い方(マイクワーク)でコントロールするのは常識となっています。

【参考】

極端なマイクワークで知られるのは、和田アキ子さん。めまぐるしくオンマイクとオフマイクをコントロールしていますね。

 

オリジナリティー(英語:Originality)

個性、その人らしさ、独創性。ミュージシャンや作家には、特に必要な資質です。

しかし、ポピュラー・ミュージックは、ある種、模倣をベースにしながら進化して行く音楽なので、オリジナリティーのみでは、ポピュラー・ソングは創れないのです。

過去の音楽や定番のスタイルに対する尊敬の念と研究があってはじめて、自分なりの新しい世界が完成します。それこそがオリジナリティーと呼べるのです。

【参考】

作曲家、野口義修氏の言葉……

「たった一人が真似れば、それは盗作と呼ばれるが、100万人が真似をすれば、それは新しいジャンルとなる」

……まさにポピュラー・ミュージックの神髄を言い当てた名言ですね(自画自賛)。

 

オルタネイト(英語:alternate)

オルタネイトは、英語的には「交互に」……といった意味です。そこで、音楽ではさまざまな交互的状況でオルタネイトが使われます。

  • オルタネイト・ピッキング……ダウンピッキングとアップピッキングを交互に繰り返すギターの演奏法
  • ドラムのオルタネイト奏法……ドラムのスティックを交互に打ち付ける奏法
  • オルタネイト・ベース……ベースで、1度(ルート)と5度を交互に演奏する奏法

 

オルタナティブ・ロック(英語:Alternative Rock)

1980年代初頭頃より使われ出した言葉で、非商業的・アンダーグラウンド的ロック音楽をさします。1980年代というとMTV(ミュージック・テレビジョン)がはじまり、ロック・ビジネスが巨大化した時代です。巨大化が進むと、逆に、マイナーなものに目が向くのが世の常です。

そこで、主流に対する代替え(オルタネイティブ)として登場したのが「オルタナティブ・ロック」です。オルタナと略して呼ばれます。ニルヴァーナ、パールジャムなどが有名。

Nirvana – Smells Like Teen Spirit

 

音叉(英語:Tuning Fork)

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図の右先部分を軽く叩いて、基準音(通常は、ラ音=A音)を出すツール。さまざまなピッチの音叉がありますが、A音=440HZ(ヘルツ)のものが一般的。最近は、オーケストラなど基準音を442Hzに設定していることもあるので、音叉の購入時は要注意です。

 そんな事もあり……今やギターやベースといったポピュラー楽器だけでなく、管楽器や弦楽器などにもチューナーと呼ばれる電子機器が主流となっています。

【参考】

お勧めチューナー!

 

オンコード(英語:On Chord)

分数コード。ベース音が指定されたコード。ベース音は、コードの構成音やテンション音、あるいは、まったく関係ない音が指定されることもあります。

オンコードも分数コードも意味合い的にはまったく同じものですから、お好きな方をお使いください!

・オンコードの例

onchord

 

音◯

音程、音高、音名……音で始まる用語がいくつかありますから、ここでまとめてみます。

 

音程……おんてい……Interval(インターバル)

ドとミの音程は長3度、レとシbは短六度、ミとラは完全4度、ファとド#は増5度……のように、二つの音の間の開きを度数で表します。

interval

 

音名……おんめい……Pitch Name(ピッチ・ネーム)

音の名前。調によって呼び名が変わる「階名(かいめい)」と違い、音の絶対ネーム。音名は、ポップスの場合、CDEF……というようにアルファベットで呼ぶことが多いです。

 

音高……おんこう……Pitch(ピッチ)

音の高さのこと。ピッチとして、周波数でその高さを表す場合と、音名や階名で表す場合があります。

【注意】

厳密に言えば、間違いなのですが……音名や音高の意味で、音程を使うことが多々あります。

 

オーバーチュア(英語:Overture)

英語で序曲のこと。

ロック(特に、プログレッシブ・ロック)では、コンサートやアルバムの最初に、歌詞が無く、短く壮大なインスト曲が入ることがあります。それを、オーバーチュアと呼んでいます。

【参考】

同義的な言葉に、

  • Intro……イントロ
  • Prelude……プレリュード(前奏曲)

などがあります。

【蛇足】

「内容を盛り上げようとして、話の前奏部分が長~~~いのが、大阪のオバチャンの特徴だね!!」

 

オーバートーン(英語:Overtone)

上音のこと。

一般に、倍音のことと考えられていますが、倍音も含めて、基本の音(一番周波数の低い音)の上に鳴っている音をすべて、オーバートーンと呼びます。

上音の中で、基本音の周波数の整数倍の周波数をものが、倍音です。

楽器や歌、すべての音は周波数で考えられる

 

オムニバス(英語:Omnibus)

過去に発表された別々の作品を集め、ひとつにまとめてアルバムなどにして発表すること。オムニバス CD オムニバス DVD などの例があります。

【参考】同じような意味を持つものとして……

  • コンピレーション……もともと、編集とか編纂といった意味。近年の日本では、オムニバス CD なども、多くが、コンピレーションCDと呼ばれます。
  • アンソロジー……もともと、辞書的には【異なる作者による詩文などの作品を集めたもの】といった意味があります。しかし、ビートルズのアウトテイクなどを集めた CD や DVD は、『ビートルズ・アンソロジー』と呼ばれているので、同一アーティストの作品集にも、アンソロジーが使われることが分かります。
  • VA……ベアリアス・アーティスト(VariousArtist)の略で、いろんなアーティストという意味。

『Couler Cafe BEATLES』はなかなかおすすめです。「ビートルズは好きだけど22時以降に聞くのはちょっとしんどい……。」という方を優しく包み込みます(笑)。

 

まとめ

言葉が分かると、より音楽に興味がわいてきます。 引き続き、ミュージクショナリーを応援よろしくお願いいたします。

あ行 完!

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野口 義修

投稿者プロフィール

音楽プロデューサー。
ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。
あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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