作曲家のためのファンキー入門!ファンキーって何?

このコラムは約5分で読めます

funky

このコラムでは、作曲家のためのファンキー入門! ファンキーって何? というテーマでお送りします。

音楽に限らずいろいろなシチュエーションで使われ、耳にするファンキーというワード。その言葉のルーツとファンキーな音楽の系譜を簡単にご紹介いたします。 

さあ、これからしばらくファンキー・ワールドを感じてくださいね!

WooM(ウーム)!!!!!

 

ファンキー・ジャズ

野口が生まれて初めてファンキーな音楽を耳にしたのは、トランジスタ・ラジオのヒット・チャートから流れてきた「ラムゼイ・ルイス・トリオ」の「ジ・イン・クラウド」(1965年)だったと想います。

まずは、聴いていただきましょう。

ラムゼイ・ルイス・トリオ – ジ・イン・クラウド

ピアノの8ビートの軽やかなノリ、そのビート感。絶妙にリズムキープするベース(ウッドベ-ス)のライン。小学生の野口にも、そのビートのカッコ良さが実感できていたように想います

ハート・ビートと肉体が一緒になってはしゃいでる! 人生初、そんな感覚を覚えました。それが、「ファンキー・ジャズ」という音楽だと知るのは、それから十年以上も後のことでした(汗)。

同じ頃、やはりジャズで日本人にも人気の曲がありました。キャノンボール・アダレイの「マーシー・マーシー・マーシー」です。

キャノンボール・アダレイ – マーシー・マーシー・マーシー

作曲は、若き日のジョー・ザビヌル。後に「ウェザーリポート」を結成して「バードランド」などもヒットさせたキーボーディストです。

ゆったりしたノリにファンキーなリズムを感じます。これもジャンルとしては「ファンキー・ジャズ」に分類されています。

 

スティービーの最高のファンキープレイ

もう一つ聴いていだきましょう。

スティービー・ワンダー「スーパースティション」です。

スティービー・ワンダー – スーパースティション

一発で世界を変える飛び道具! キーボード編でもご紹介した「スーパースティション」。あちらでご紹介したのはスティービーの多重録音による音源でしたが、こちらはスタジオライブのようですね。

イントロのスティービーによる「クラビネット」のリズム感こそ、まさにファンキーそのものです。YouTubeなどを見ると、「スーパースティション」のキーボードの弾き方を解説している動画がたくさんあります。

しかし、全く同じ楽譜で演奏したとしても、ファンキーに聞こえるプレイもあれば、ファンキーのファの字も全く感じられないプレイもあります。

リズムの揺れ方、音の伸ばし方、強弱が重なり合って、ファンキーに聞こえるのです。

若い彼らは楽譜まであげて教えてくれていますが、残念ながら、僕にはファンキーに聞こえません。本当に微妙なノリが大切なのですね。

キーボードが得意な方、あるいは打ち込みができる方は、動画を参考にファンキーなノリを研究してみてください。

 

ファンキー・ギターの神様

次は、ファンキー・カッティング・ギターの神様、ナイル・ロジャース率いるシックの「おしゃれフリーク」(1978年)です。

シック – おしゃれフリーク

16ビートでチャカチャカ刻むギターの乗り方がファンキー、相棒のバーナード・エドワーズのベースがファンキー! つい踊り出したくなります。

1977年の映画「サタデー・ナイト・フィーバー」、そしてこの「おしゃれフリーク」なんかの大ヒットが先導して、世界中にディスコブームが広がったのでした。

ナイル・ロジャースは、2013年発売のダフト・パンク「ランダム・アクセス・メモリーズ」でも大活躍していましたね。グラミー賞授賞式でのダフト・パンクの演奏では、ナイルとスティービーが共演するという最高にファンキーな演奏が楽しめました。

 

世界最高のファンキーな演奏!

2014年グラミー賞授賞式でのダフト・パンクの「ゲット・ラッキー」のライブを見てみましょう。まさにファンキーです。

Get Lucky – 2014年グラミー賞 Live

バックのプレイヤーが素晴らしすぎます。ベースのネイサン・イースト、ドラムのオマー・ハキム、ギターのポール・ジャクソンJr.、キーボードのクリス・キャスウェル! 世界で一番上手いメンバーが集まったと噂された程です。白いスーツ、ベレー帽のおじさんが、ナイル・ロジャースその人!

ちなみに、帽子をかぶった小柄なボーカルは、「Happy」を世界中でヒットさせたファレル! ファレル・ウィリアムスです。一人一人のノリがファンキー、そして全体も最高にファンキー! さらに、それに2分10秒くらいからエレクトロ・ポップなダフト・パンクが合体するのですからミラクルですね。当然、スティービー・ワンダーも大御所の風格ですね。

2014年のグラミー賞については、グラミー賞最優秀楽曲に学ぶ作詞作曲で詳しく解説しています。

 

ルイス・ジョンソンの凄まじいファンキーなソロ

ここまで来るとベースがファンキーなの楽曲もご紹介したくなりました。

ブラザーズ・ジョンソン」というギターとベースの兄弟デュオがいたのですが、そのベース担当ルイス・ジョンソンのベース・ソロです(1979年)。

ルイス・ジョンソン – ベース・ソロ

ご機嫌なファンキー・ベースですね。いわゆるスラップベースという親指で弦を叩いたり、はじいたりする奏法で、ファンキーなリズムを作り出しています。絶品です。

アメリカNo.1のプロデューサー「クインシー・ジョーンズ」も、ルイスには全幅の信頼を置いていました。クインシーの大ヒット作「愛のコリーダ」のベースも実はルイスでした。

クインシー・ジョーンズ – 愛のコリーダ

この曲も全編ファンキーなノリがステキですね。1981年、ディスコ(クラブ)などでも大ヒットしました。ちなみに、クインシーは、マイケル・ジャクソンの「スリラー」や「ウィー・アー・ザ・ワールド」などをプロデュースしました。

実は、ルイス・ジョンソンは、2015年5月に亡くなられたそうです。享年若干60歳。本当に惜しいミュージシャンを亡くしました。合掌。

 

ドント・シンク フィール!

ここまで、いろいろ聴いていただきましたが、全曲に共通する踊り出したくなるようなリズムのうねりノリ……それをファンキーと呼んでいます。

そう、コード進行や楽譜で説明が付く問題ではなく、聴いて感じるしかないのですね。よく考えたら、盆踊りや阿波踊りのリズムを外人さんに伝えようとしても難しいですよね。

聴いて、感じて、踊ってみて……初めて分かるのがリズムの基本ですよね。

まさに、ブルース・リーの「ドント・シンク フィール!」です。

ファンキーをファンクと呼ぶこともあります。近々、パート2としてファンキーやファンクの歴史を紹介いたします。

さて最後に、ファンクの帝王!

  • ナンバーワン・ソウル・ブラザー
  • ミスター・ダイナマイト
  • ファンキー・プレジデント

などいくつものニックネームがあるJBことジェイムス・ブラウンをお聴きください!

ゲロッパ!

ジェイムス・ブラウン – セックスマシーン

 

踊り踊るならファンキー・ミュージック!

今回は、ファンキーのニュアンスを感じていただけたら大成功です。ガチガチのノリじゃ無く、揺れるようで、唸るような、それでいて小粋なリズムです。思わず、体や腰が動き出したら、それこそファンキーです!

日本でも、洋楽を聴きまくって体感的にファンキーのニュアンスを感じ取っているアーティストがたくさんいます。山下達郎さん、スガシカオさん、岡村靖幸さんなど、ファンキーな楽曲を生み出しています。これも、いつかご紹介いたします。

 

まとめ

おそらく日本人がズッと感じてきたリズムと最も遠いところにありながら、日本人の血にすっと馴染むリズム。それがファンキーです。皆さんも、ぜひ、たくさん聴いて、いろいろ感じてくださいね。

野口 義修

投稿者プロフィール

音楽プロデューサー。
ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。
あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

メンバーシップ

運営者情報

yoshinobu_noguchi_300_300

野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

詳細プロフィール

feedly

follow us in feedly
ページ上部へ戻る