ボイス・テクニックを駆使して声を武器にしよう

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(`・ω・´) ムッ

このコラムでは、古今東西のヒット曲から「声」を武器にした作曲テクニックやアイデアを紹介します。

皆さんも、声にこだわって、作編曲してみませんか?

コラムのポイントは3つ。

  • 声が変われば曲のイメージも激変
  • 最先端のボイス・テクニック
  • ライブで使えるボイス・テクニック

作詞家、作曲家、シンガーソングライターを志す皆さん! プロデューサーを志す皆さん! そして、音楽を愛する皆さん!

どうぞ、さまざまなボイス・テクニック&作曲アイデアをお楽しみください。 

WooM(ウーム)!!!!!

 

 

声が変われば曲のイメージも激変

日本のヒット曲で、声にこだわった最初の作品。

それは、間違いなくザ・フォーク・クルセダーズ「帰って来たヨッパライ」でしょう。

まずは、この声をお聴き下さい。

ザ・フォーク・クルセダーズ – 帰って来たヨッパライ(1967年発表)

映像は、アマチュアの方の制作(大学の卒制)ですが、とても素敵でした。60年代の雰囲気を良く伝えています。

こういったヨッパライ・ボイスは、当時、テープレコーダーの回転速度を倍速にして作られていました。倍速にすると1オクターブ、ピッチが上がります。当然、テンポも倍になります。

ですから、テンポを半分に落とし、1オクターブ低い声で歌い、レコーダーも通常の1/2のテープスピードで録音します。

今のデジタルの時代なら、声の部分だけをピッチを自在に変更できるソフトでオクターブ上げてやれば出来ます。どの DAW(ダウ=デジタル・オーディオ・ワークステーション)でも、あっという間に創れてしまいます。

当時の日本人には、この曲の「声」は、とても不思議で楽曲の面白さも相まって、300万枚近い大ヒットとなりました。

実は、アメリカにもこの声でヒットを出しているバンドがいました。というか、アニメの主人公たちです。

そう、チップマンクス。1950年代、すでにヒットを記録しています。

ザ・チップマンクス – David Seville

日本でも、アニメ「キテレツ大百科」のオープニングテーマ、あんしんパパの「はじめてのチュウ」もよく知られていますね。

あんしんパパ – はじめてのチュウ(1990年発表)

あんしんパパいわく、テープの倍速とデジタルエフェクトでは、声のニュアンスが全く違うそうです。

もちろん、あんしんパパは、テープ派です。

 

最先端のボイス・テクニック

さて、いきなりですが、最先端のボイス・テクニックを使ったヒット・チューンをご紹介しましょう。

スクリレックス – Bangarang(2011年発表)

大人気の DJ スクリレックスのボイス・エフェクト処理のカッコよさ!

声もバックの素材も含めて、すべてを切り刻み、新たなビートを生み出しています。

スクリレックスは、 EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の貴公子で、特にボイス・テクニックが有名です。

EDM の DJ 達の多くは、ほとんどパソコン1台で音楽を作っています。皆さんも、少しの投資と努力があれば、こういったサウンドを生み出すのも、夢ではないのです!

さて、デジタルで声のエフェクトを最大限に駆使したプロデューサー・チームがいます。

声って、こんなに面白いんだ!カッコいいんだ! それをサウンドで実際に教えてくれたのが、フランスの

「ダフト・パンク」です。

まずは、これを聴いて下さい。

ダフト・パンク – Harder, Better, Faster, Stronger(2001年発表)

50秒あたりからボイスがはじまり、2分くらいから怒濤の展開を迎えます。 歌フレーズとしては、メロディーの流れや歌詞もキープしながら、オクターブ跳び跳ね、ボイスの音色も劇的に変化させています。

簡単に言えば、

「こんな声、聞いたことない!」

なのです。世界中が驚きました!

そうです、人は、聞いたことないような声に関心を示すものです。だから、多くのアーティスト達は、声をエフェクトすることに必死になるのです。

で、おまけですが、次の動画はダフトパンクの楽曲にインスパイアされたアマチュアが、自分たちでアップした動画です。

すでに、 2,000万回近く再生されていますね。

ダフト・ボディーズ – Harder, Better, Faster, Stronger

そして、 日本の方が、パロディー動画をアップしてます。

なかなかの出来です!サザエさんのオープニングがこの曲だったら(笑)

ダフト・パンク の Harder, Better, Faster, Stronger をサザエさんで

ダフトパンクは、最新作のアルバム「ランダム・アクセス・メモリーズ」で、2013年度のグラミーアワードで多くの賞を受賞します。

そのアルバムにも、声の仕掛けがバッチリ収録されています。

グラミー賞最優秀楽曲に学ぶ作詞作曲

 

ライブで使えるボイス・テクニック

ここでデジタルやレコーディング機材に頼らずとも、エフェクター感覚でライブでも声の変化を楽しめる3つの機材とその音楽を紹介しましょう。

1つめは、トーキングモジュレータ(通称:マウスワウ)です。

talking_modulator

トーキングモジュレータは、一旦楽器から出た音をホースで自分の口の中に戻し、口の中の形や舌の位置を変えるなどして、楽器自体の音を変化させ、さらにそれをボーカルマイクで拾うエフェクターです。

楽器音をあたかも自分の声のように自在に扱うことが可能です。トーキングモジュレータを前面に押し出して、世界的にヒットしたのが Bon Joviの「Livin’ On A Prayer」です。

ギタリストにご注目下さい! イントロのギターリフを実際に弾きながら、それを口でワウワウさせています。素敵な、そしてキャッチーなサウンドになりますね。

そして、サビではオーディエンスとの大合唱! これを聴くと胸が熱くなります。人間の声って、素敵だなって思います。

ボン・ジョヴィ – Livin’ On A Prayer

トーキングモジュレータが最高に活きています。これは、ヒットするしかない名曲ですね!

2つめは、ボコーダー

マイクで拾った声から、声の成分だけを抽出して、それを Midi キーボードでコントロールする装置です。 なんか、シュワーッとした感じが素敵です。

いろんなアイデアで使えるエフェクターです。

ボコーダーの音色

2分くらいからボコーダーの音色が分かります。コルグのマイクロコルグという3万円くらいのシンセですが、なかなかの音色ですね!
ちなみに、イエローマジックオーケストラ(YMO)の代表曲「テクノポリス」のイントロの「トキオ」もボコーダー(ローランド社のVP-330)で作られた音です。

 

最後3つめは、究極のアナログ・インストゥルメンタル!カズー

kazoo

潜水艦の形をした楽器です。自分の口で、♪ウ~~~~って唸ると、その音階通りの♪ズ~~っていう音色で楽器が鳴り出します。

世界一簡単で、自分の声に反応する凄い楽器です。

しかも、約600円(笑)

 

カズーが効果的に使われている楽曲といえば、アメリカのフォークバンド、PPMの「サンフランシスコ・ベイ・ブルース」

1分40秒あたりから、3人でカズーを吹いています!楽しい!!

ピーター・ポール&マリー – San Francisco Bay Blues

リンゴ・スターのヒット曲でポール・マッカートニーが、カズーでソロを弾いている名曲「ユア・シックスティーン」

リンゴ・スター – You’re Sixteen

1分10秒あたりから間奏のソロ、2分10秒位からもカズーのオブリガートが楽しめます!

いやあ、楽しいです(^^)

 

まとめ

「声って素敵!そのままでも、変化させても」

これに尽きますね。

ウームソング・ドット・クラブ部長の野口から作詞や作曲を学びたい、一緒に楽曲制作をしたいという方は、こちらから気軽にご相談ください!

 

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野口 義修

投稿者プロフィール

音楽プロデューサー。
ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。
あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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