世界一有名なギターコード! ハード・デイズ・ナイトのジャ~~ン! を分析

このコラムは5分で読めます

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このコラムでは、誰でも知っている、あのビートルズのギターコードの秘密を解き明かします。

なぜ、イントロにあんな響きが必要だったのか?

ついでに!……それを受けて、ギターの美しいエンディングについてもご紹介しましょう。

コラムのポイントは3つ。

  • ジャーンコードの構成音
  • ジャーンコードの各パートのポジション
  • ジャーンコード誕生秘話

どうぞ、ジャーンコードの世界をお楽しみください。

WooM(ウーム)!!!!!

 

 

ジャーンコードの構成音

ア・ハード・デイズ・ナイトは、1964年7月にビートルズが発表した7枚目のオリジナル・シングル曲で、映画「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」(原題:A Hard Day’s Night)のテーマ曲のために作られました。

まずは、ジャーンコードが光る名曲ビートルズの「ハード・デイズ・ナイト」を聴いてみましょう。

ザ・ビートルズ – A Hard Day’s Night

「ジャ~~ン」……きらびやかで力強く、たった一発で聞く人の心を捕らえて離さない響きですね。

発表以来、「どんな押さえ方をしているんだろう?」とファンの間では、大きなテーマとなっていました。

でも、科学の発達は素晴らしいです! 音楽の構成音を視覚化できるソフトが開発されたのです! 

そして、研究者やマニア、ミュージシャン達がコードを分析して、実態が分かってきました。

サウンドを解析できるソフトの代表的なもので Melodyne(メロダイン)というソフトがあります。

melodyne_4

僕も使用しています。

早速、ジャーンコードを取り込んで、解析してみました。

melodyne_kaiseki

おお! 下から D A D F G A C D G と並んでいました。

(下から、レ ラ レ ファ ソ ラ ド レ ソ)

簡易的に調べたので、精密とは言いがたいですが、間違いなくこれらの音は、あのジャーンを構成するメインの音なのです!

9音もありますから、1台のギターでは無理な音という事が分かりますね。

無理矢理、コードネームを推測すると……

F69/D となります。(D 分の F シックス ナインス)

あるいは、Dm711)(D マイナー セブンス イレブンス)

ジョンとジョージがこの曲のジャーンコードを押さえている写真があるのですが、確かに、Fadd9を握っているように見えますね。

a_hard_day's _night_gchord

george_fadd9

さて、何度もジャーンを聴いていると、ギター以外にもピアノの音も聞えてきます。

また、ベースもきっと参加しているに違いないと想像がつきます。

上でご紹介した図の一番下の D(レ音)は、ポール・マッカートニーのベースに違いありません。

……などと考えを広げていくのです。ワクワク。

しかしまあ、わたくし野口がギリギリ、イマジネーションできたのは、ここまででした。(汗)

そこで、研究者のサイトや動画を調べて、おそらく結論だろうというのが分かったので、お知らせします。

ジャ~ン(笑)

 

ジャーンコードの各パートのポジション

ジョン・レノンは、下図のポジションで、Fadd9 を弾いています。

john's_chord

ジョージ・ハリスンは、ジョンと同じポジションですが、12弦のエレキで弾いているので、音数は倍となります。

george's_chord

ポール・マッカートニーは、予想通り(笑) D 音を弾いていました。

paul's_chord

プロデューサーのジョージ・マーティンは、ピアノで下図の鍵盤を叩いています。

martin's_chord

図表は、「Waynus of Uranus」さんのサイト「A HARD DAY’S NIGHT – OPENING CHORD」より引用いたしました。

https://sites.google.com/site/ahdnchord/home

せっかく、ここまで来たので、WooM-Song.Club では、Cubase(キューベース)とシンセサイザーで再現をしてみました。

・Cubaseで作成したジャーンコード

 

シンセサイザーなので、少しリアリティーに欠けますが、こう弾いていたのかな? と納得です。

DAW は面白いですね。こうやってすぐに音にできてしまいます。

 

ジャーンコード誕生秘話

さて、なぜ「ハード・デイズ・ナイト」のイントロに、ジャーンコードが必要だったのでしょうか?

その答えは、当サイトで、いろいろなページで引用しているジェフ・エメリック「ビートルズサウンド 最後の真実」に詳しく書いてありました。

本によると……

この「ハード・デイズ・ナイト」は、前記したように映画のオープニングとして書かれました。

レコーディングの当日、映画監督のリチャード・レスターが特別に参加していたそうです。

監督は「映画の冒頭にとにかくインパクトのある、なにかがほしい」とオーダーしたのです。

その結果、曲の冒頭にジョンとジョージのギター、そう、ジャーンコードが急遽加わったというのです。

しかも、レコーディングが無事終了して、プロデューサーのジョージ・マーティンや曲を作ったジョン・レノンも OK を出しているのに……

監督は「ドリーミーなフェイドアウトがほしい」と言い張ったそうです。

映画の冒頭のシーンにすんなり入るために必要だったのです。

そこで急遽、ジョージ・ハリスンが12弦ギターで(曲のエンディングで印象的な)アルペジオをレコーディングしました。

そのコードは、

冒頭のジャーンコードで使ったのと同じポジションの Fadd9

だったのです。

これで、イントロとエンディングが上手くつながり、しかも映画のオープニング・ソングとしても、最高の出来上がりになりました。レスター監督は、監督だから言う権利があるとばかりに、好き勝手な言動で、スタッフやプロデューサーから、煙たがられていました。

しかし、彼のごり押し(笑)が、結果として「ハード・デイズ・ナイト」を、素晴らしい仕上がりにさせたのです! ある意味、プロ中のプロ! 映画のプロフェッショナルのアイデアは正解だったと言うことですね。

最後に、映画「ハード・デイズ・ナイト」のリマスターのトレイラー(予告ムービー)を御覧ください! 当時のビートルズのパワーや人気、人間味あふれる可愛らしさ、カッコよさ、ユーモアなどが凝縮しています。

A Hard Day’s Night Official Remastered Trailer (2014)

……ビートルズの魅力が詰まった映画「ハード・デイズ・ナイト」の詳細は、

をご覧ください。

まとめ

「音だって、アイデアだって、重ねれば重ねるほどよくなっていく!」

……これに尽きますね。

ウームソング・ドット・クラブ部長の野口から作詞や作曲を学びたい、一緒に楽曲制作をしたいという方は、こちらから気軽にご相談ください!

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野口 義修

投稿者プロフィール

音楽プロデューサー。
ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。
あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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コメント

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  • コメント (1)

    • Koichi Shimbo
    • 2019年 4月 03日

     この音楽ジャ~ンは或る意味 革命 ですよね! まったく天才+運ですかしら≒永遠に輝きを失わずTHE新鮮

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野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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