楽器や歌、すべての音は周波数で考えられる

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shuhasu

このコラムでは、作曲家やシンガーソングライターとして、ぜひ知っておきたい「音」と「周波数」の関係を解説していきます。

作詞家、作曲家、シンガーソングライターを志す皆さん! プロデューサーを志す皆さん! そして、音楽を愛する皆さん!

途中で出てくる NHK の時報は、ヘッドフォンかイヤホンで集中してお聴き下さい(笑)

WooM(ウーム)!!!!!

 

 

音は波! 周波数とは?

音は波(なみ)です!

そして、その波が1秒間に何回振動するかを「周波数」(単位:Hz=ヘルツ)と言います。下図が、その波の基本となるサイン波です。ざっくり言って、上下の振り幅が、音量の大小。左右の軸は、時間を表しています。

・サイン波
sinewave

上図は、サイン波1つ分です。

1秒にサイン波が何回繰り返すかで、その周波数を表しますから、もし1秒でサイン波1回分でしたら、1Hz となります。1秒に1000回繰り返せば、1000Hz となりますね。1000Hz は、1KHz(キロヘルツ)です。

波の細かい話は、ここでは置いておいて、周波数の話に入っていきましょう。

 

基準音ラは440Hz

ミュージシャンとして、一番お世話になるのが、ラ音(440Hz)ですね。一般的に売られている音叉(おんさ)の音が440Hz。NHK ラジオなどで流れる時報は、この 440Hz が3回(ポッポッポッ)、そして1オクターブ高い 880Hz が1回(ポーン)となっています。

NHK 時報

440Hz は、ギターで言うと……1弦の5フレットのラ音です。鍵盤で言えば、図の赤丸の位置(ラ音)です。楽譜では、五線の真ん中のラですね。

440hz_guitar

440hz_piano

 

440hz_gakufu

周波数は、2倍になると1オクターブ上の音となります。逆に言えば、周波数が1/2になれば、音は1オクターブ下がります。

Wikipedia に分かりやすい周波数の図がありましたので引用します。

wiki_kachoiki

大譜表の真ん中のドは、表から見ると 256Hz であることがわかりますね。

その表の下にある C4 は、楽器メーカーなどが使う音名表記です。同じ音ですが、ローランドやカシオは C4、ヤマハは C3 を使っています。

国際的には、中央のドはC4 で表記しています。(ヤマハが異端です)半音上は、C#4、その半音上は D4……というように表していきます。

また、MIDI(ミディ)における音名は、ノートナンバーといい、中央のドはノートナンバー60になります。

 

可聴域(かちょういき)とは?

上図の真ん中に、黄色い「ヒトの可聴域」がありますよね。読んで字のごとく、人が聴くことができる周波数の帯域を指しています。

若者の元気な耳には、20Hz ~ 20000Hz まで聞こえるといいます。30歳40歳を過ぎる頃から、高い周波数がダンダン聞こえなくなります。

50歳を越す頃には、10000Hz 以上の音が聞こえなくなる人も多いのです。これを「老人性難聴」と呼びます。ほとんどすべての人が、年をとると老眼になるのと同じ原理です。

ヘッドフォンなどで酷使した耳は、難聴になりやすいので気をつけましょう。

一時、流行った「モスキートトーン(蚊の羽音)」は、17000Hz の音を若者がたむろする場所で流すというものでしたね。大人には聞こえない、若者撃退サウンドです。

コンビニの入り口や公園などで鳴らしていますが、幼児や真面目な小中学生にも聞こえているので……ある意味、無差別攻撃ですね(笑)

当然、野口には聞こえません。

実は、YouTube のサウンドは、16000Hzから上の音はすべてカットしてあるそうです。大人の耳には、ほとんど影響のない部分ですが、若い耳には、周波数的に高い部分が鳴っていないので、YouTube の音楽は少しこもったように聞こえるのかもしれません。

 

自分たちはどのくらいの周波数帯域で歌ってる?

基本的に、男性の声(男声)と女性の声(女声)は、1オクターブほど違うと言われています。

  • 女性ボーカル 地声で約200Hz から 700Hz
  • 男声ボーカル 地声で約100Hz から 500Hz

ここで、男声の楽譜表記と女声の楽譜表記の違いを書いておきます。

男声は、実際の楽譜に書かれた音符の1オクターブ下を歌っています!

男子も女子も下記のドレミファを歌ったとします。「楽譜1」を見ながら、

C4 – D4 – E4 – F4

と歌うのですね。

・楽譜1
shuhasu_gakufu1

しかし、男子の声は、なんと下の「楽譜2」の音が出ています。

C3 – D3 – E3 – F3

と歌っているのです。男女は、同じ楽譜で歌っても、1オクターブずれている。なんだか、同じものを観ても、同じ体験をしても、男女では感じ方がまるで違う!!!!! なんてことを考えてしまいました(笑)

女子から「あなたと私とは、オクターブが違うの。一生、分かり合えないわ(涙)」……とか言われそうですね(妄想)

 ・楽譜2

shuhasu_gakufu2

実は、ギターも同じです。

ギターという楽器も、書いた楽譜の1オクターブ下の音が出てくるのです。

実は、著者・野口もそうでしたが、男性でギターを使って楽譜を学んだ人は、譜面に書かれた音符の音と、実際に出てくる音に1オクターブの感覚的なズレがある場合があるので、要注意です。

皆さんは、大丈夫ですか?

 

ビートルズの犬のための曲

ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」というアルバムには、ポール・マッカートニーの発案で、犬のための音楽も録音されています。

ワンちゃんは 5万Hz くらいまで聞こえるそうです。耳もいいし、鼻も鋭い。その辺りは、我々がかなわない部分ですね。

以前、20代から60代までの音楽仲間で、アルバムの「その部分」を聴きましたが、やはり聞こえたのは20代の仲間だけでした。約2万Hzの(つまり人の可聴帯の最高音域)のノイズが入っているのですね。

アルバムをお持ちの皆さんは、アルバム・ラスト曲「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」をお聴きください。

問題の場所は、曲の後にピアノのコードが鳴り響きますよね。そして、そのピアノが消えた、直後、ピーッと聞こえるの(だそう)です。

波形で見るとチャンと音が録音されているのが分かります。下図は、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のラスト部分の波形です。犬の音楽は、下図「ここ」の部分です。

DAW などをお持ちの皆さんは、その部分だけ1オクターブピッチを下げてやると、1万Hzほどになりますから、ピーッと聞こえますよ。野口にも聞こえました(笑顔)

波形にすると、聞こえない部分まで見えてきます。面白いですね!!

・A Day In The Life の最後の部分
20000hz

周波数の知識は、アレンジや歌唱、ミックスダウンなどでも応用できるので、ピアノを叩くなり、DAW で入力するなりして、周波数を感覚的に掴んでくださいね。

 

まとめ

男性でギターを使って楽譜を学んだ人は、オクターブ感覚に要注意!

……これは大切です。

ウームソング・ドット・クラブ部長の野口から作詞や作曲を学びたい、一緒に楽曲制作をしたいという方は、こちらから気軽にご相談ください!

 

野口 義修

投稿者プロフィール

音楽プロデューサー。
ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。
あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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