不寛容時代に求められる音楽家の精神

このコラムは約4分で読めます

fukanyo

(フォトは、映画「はじまりのうた」のワンシーン)

このコラムでは、最近、流行語になりつつある「不寛容の時代」をキーワードに音楽を語ってみたいと想います。

 

 

不寛容の時代って?

最近、不寛容(ふかんよう)という言葉をよく耳にします。

不寛容は、

心がせまく、人の言動を受け入れないこと。

他の罪や欠点などをきびしくとがめだてすること。

(デジタル大辞泉)

という意味です。

昔から、日本の社会にも不寛容な文化や排他的な空気があったことは事実ですが、大らかに、おもてなしの精神で、他者を受け入れる文化もありましたね。

しかし、現代の日本人は、SNS など個人で簡単に発信ができるようになったために、度を超した不寛容が話題になることが多くなりました。

何か事が起これば、ネットの世界に、「○○は許せない」「○○はおかしい」「○○は認めない」という「不寛容」発言が蔓延します。

肯定の話はジックリ広がりますが、否定の話は尾ひれが付いてあっという間に広まります。

ネット版の「人の不幸は蜜の味」ですね。

 

不寛容がネガハラに変わる瞬間

すべての不寛容が NG ではありません。ここで、どの話題がどうだとも言えません。一人一人の判断が全てですからね。

でも、これほど、世の中に「不寛容」という言葉が(流行語のように)話題になるのは、やはり、やり過ぎ不寛容が、蔓延してきているからでしょう。

そういったやり過ぎ不寛容は、一種の「ネガティブ・ハラスメント」であると想います。

否定することで相手をやり込める! 認めないという攻撃! それがネガティブ・ハラスメント、つまりネガハラです。人格攻撃にもつながるから、言われる側は辛いのです。ネガハラを受けるのはとても辛い物です。

 

音楽でもあるネガハラ

この不寛容 = ネガハラを考えるきっかけになったのは、路上ミュージシャンがよく口にする「ポリスト」でした。ポリス・ストップを略して、ポリストです。

路上ライブが始まってしばらくすると、おまわりさんがやってきて、「近隣の住宅地の住民から苦情が出たからやめてくださいね」というストップがかかることがあります。アレですね。

案外、おまわりさんは暖かい目で若いミュージシャンを応援していたりするのですよ。でも、苦情が来たら、それはキチンと受け止めます。大切な仕事です。

騒音問題は重要な問題です。近隣住民の日々の生活を脅かすような騒音紛いの演奏は、もちろんNGです。

しかし、音楽家にも憲法で認められた表現の自由があります。ですから、おまわりさんも、気分でポリストはかけられません。あくまでも住民からの苦情があってからです!

駅前の人混みで、民家など無いような場所でも、交番に苦情の電話が入ることがあるそうです。

もし、その苦情電話が「音楽は嫌いだ! 許せん!」これも、音楽好きの我々からするとネガハラと言えるかもしれません。

ただし、音楽はそれを好きな人には宝物ですが、嫌いな人にとっては凶器です。TPOによっては、音楽が邪魔者でイライラさせるだけのものとなってしまうことも事実。これは、音楽家すべてが受け止めておかなければならないことです。

 

音楽には寛容の心が必須

実は、音楽って肯定のアートなんですよね!

たとえば、バンドはアンサンブルが基本です。アンサンブルは信頼無しには成り立ちません。いい音を出すために、全員が協力するのがアンサンブルです。それが、音楽の基本です。

また、詞でも曲でも、相互理解、相互協力があるから成り立つのです。つまり、音楽は肯定のアート! アーティスト同士、不寛容が入り込む隙はないのです。基本、リスペクトでいきたい!

だからこそ、言った者勝ちの不寛容トークには、納得できません。だって、音楽って肯定のアートなのですから。

 

このサイトも寛容と肯定が基本

相手を否定する気持ちのどこかに、その相手に勝ちたい、その相手よりも自分が優れているという気持ちがあると、その否定は、単なる武器となります。相手のハートを殺す武器ですね!

音楽家同士、それは避けたいです。相手を理解したい! という気持ちが大切です。音楽は、互いに分り合いたい心から生まれる! そんなスタンスでこれからも、このサイト WooM-Song.Club をよろしくお願いいたします。

東京だけでなく、日本中の路上演奏スポットや、路上ミュージシャン情報をぜひお知らせ下さい! 埼玉のこの駅前は、凄く盛んだよ! とか、東京でもこんな許可を貰えば、ノープロブレムだよ! とか、情報交換をお願いします。 コラムトップに貼った写真は、映画「はじまりのうた」の一場面です。スタジオ代の予算がないから……ビートルズよろしく屋上でライブレコーディングという素敵な場面。でも……この後、近隣のビルから「うるさ~~い」の声がかかるのでした(汗)。 コラム『はじまりのうたに胸がキューンとなって』 もご覧くださいね。

コメント欄から、路上情報などをいただければ、WooM-Song.Club で皆さんにご紹介します! 

よろしくお願いいたします。

 

まとめ

少なくとも、音楽に関しては否定から何も生れません。認め合い、寛容の精神で、最高の音楽を生み出そうではないですか!!

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野口 義修

投稿者プロフィール

音楽プロデューサー。
ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。
あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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コメント

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  • コメント (2)

    • マルヤマ カズヨ
    • 2016年 8月 04日

    私が勝川駅で路上ライブをした時、仲間がすでに歌い始めていましたが、私が着いた頃、1人の男性が「ここ僕がいつも歌ってる場所なんだよねー」と言って来て「直ぐ退きます」と片付けました。
    別の場所もあったので、駅周辺あちこちで出来て良かったのですが、普段使っている方優先ルールがある?と思いました。
    その方、アンプを持ってセットし、本格的でCDも売っていて、プロに近い方か分かりませんが、路上ライブをする者の格差みたいなものもあるのかなと思いました。

    どけ!と言われたら喧嘩にならない様、どこうと思います

    • 野口 義修
      • 野口 義修
      • 2016年 8月 04日

      本当は 先輩も新人もない、ゆずり合いの精神が 基本とは想うけれどね……。

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野口 義修

音楽プロデューサー。

ベストセラーの『作曲本』(シンコー刊)や『楽しく学べる作詞作曲』(ナツメ社)の著者。

あみんの「待つわ」、雅夢の「愛はかげろう」、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」、 伊藤敏博の「さよなら模様」......など多くの才能やヒット曲を世に送り出す。

ヤマハ音楽院、昭和音大で作曲などの講師を歴任。

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